今週は星野源がニューアルバムを発売している。
・今週の目玉は星野源。2013年春以来のニューアルバム「YELLOW DANCER」を発売している。注目の売上はなんと初日から6万枚を突破する、星野源にとっては破竹の勢い。前作初動を初日だけで突破する猛烈な勢いとなった。

2日目以降も順調なままで、初日だけが特別高かったわけでもない。その勢いのまま初動10万ラインを楽々突破し、このまま初動で13~14万付近にまで達しそうである。

星野源にとって初の1位はすでに確実。シングル・アルバムともに1位はなく、初の快挙。昨今のアイドル勢以外の1位、また星野源のような俳優などとしても活躍するマルチなアーティストによる1位という面でも、今回の1位は意義がある。

なぜ今回星野源がこんなに売れるのか。最近の星野源は、最新シングル「SUN」がやや好調で、配信でも最近になって再浮上するような動きを見せるなど、地味ながら好調な気配を示していた。水面下では人気がかなり高まっており、それが今回そのまま如実に表れたようにも見える。

星野源といえば、先日発表された通り紅白にも出場する。アルバムの好調・紅白と、今月は星野源にとってかなりの追い風が吹いている。一度療養していた時期もあるだけに、今後の活躍に期待したい。

なお、今週はランキングにとっては、2015年度の最終週である。星野源は初動と2週目以降が2年にまたがってきれいに分断されてしまう。初動10万突破となれば、年間ランキングでも上位入りができるため、タイミングとしては惜しいところ。

またその今年の年間ランキングだが、今年は嵐が1位。先週までに96万を売り上げているが、どうやらミリオンには期間内には届かない。昨年はアルバムミリオンがあったが、アルバムミリオンがゼロの年は2013年以来2年ぶり。その前にアルバムミリオンがなかったのは2011年だが、さらにそれ以前となると、かなり遡るはずである。2000年代、1990年代はともにアルバムミリオンが毎年あったはずである。つまり、アルバムミリオンがないのは比較的異例ということになる。

・最新のカラオケランキングでは、引き続き中島みゆき「糸」と秦基博「ひまわりの約束」が二強状態。そこへ西野カナ「トリセツ」が加わり、三強ともいえる。中島みゆきに関しては、CD作品の情報はないが、秦基博には今月16日にニューアルバム「青の光景」が予定されている。「ひまわりの約束」の大ヒット以降初のオリジナルアルバムであり、今週の星野源以上の躍進が起こっても不思議ではないため、こちらにも期待したいところだ。

また、西野カナも強い。昨年の「Darling」以降、確実に勢いがついている。「Darling」の大ヒット以降は、「好き」こそそれほどでもなかったが、「もしも運命の人がいるのなら」が再びヒット。それに続く最新シングル「トリセツ」に至っては、配信・カラオケを見る通り「Darling」の再来ともいえるほどのヒットぶりである。最近の西野カナに何があったのかはわからないが、かなり連続して一つ抜けたヒットを飛ばしているあたり、これもまた異例の動向である。

振り返ると、西野カナは以前アルバムを70万枚売り上げたことがあった。しかし、その後はすぐさま下降線をたどり、下げ止まった後、そのまま安定しているような状態であった。しかし、この「Darling」から「トリセツ」に至るまでの一連の流れを見る限り、まるで再ブレイクを果たしたかのようにさえ思われる。それも、アルバムのヒットと配信・カラオケでのヒットという、媒体を変えた上での再ブレイクである。まさに現代的な現象だが、それも西野カナという現代的なアーティストだったからこそ起きたということかもしれない。

その他、カラオケの12位には浦島太郎(桐谷健太)「海の声」が初登場。携帯のCMからの楽曲であるが、こちらも配信で初日から1位を獲得するロケットスタートである。そして早速カラオケでも入ってくるということで、かなりヒットの浸透は速い様子。最近は何が当たるのかわからない。こちらもどこまで躍進していくのか、これもわからない。このようなある意味特殊な楽曲の場合、当たると非常に強くなる場合もあるため、動きは読めないところだ。

こうしてみると、最近、最新の音楽でも、やはりヒット作は出ている。しかし、それがCD作品の売上枚数という姿で判断することはできない。代わりに、配信などの指針でなければはかることができないのである。実に現代的であるが、いよいよ以前から言及されていたCDと配信の逆転現象が発生し始めているのだろうか。現在がその過渡期なのかもしれない。