・今週もいくつか注目のニュースについて。
・まずアルバムランキングより。今週のアルバムランキングは、過疎を報じてきた先週までよりもさらに深刻度を増している。いつものごとく強力な新譜はないばかりか、旧譜の筆頭は1か月以上も前に発売された西野カナ「Just LOVE」になっているという有様である。1か月前の作品が、それ以降に発売の作品をすべて上回り、デイリー1位に復帰するという珍現象。ここまで新譜がないのもすごければ、西野カナが未だに1位になれてしまうほど枯れているのも驚きである。

今週は新譜がなく、旧譜で最も強いのが西野カナとなっているため、このまま進むと西野カナが返り咲き1位を達成する可能性が高い。そうなると、西野カナは2週目に1位となって以来。6週目にして再び1位という珍記録となる。

ちなみに最新の金曜のデイリーでは、1位の西野カナでも1000枚を割れている。今までアルバムのデイリー1位が1000枚を割れたことはおそらくなかったはずであり、ついに大台を割ってしまったようである。前日の木曜には、1位がほぼ1000枚という風前の灯状態であったが、順当に大台割れの事態となった。

さて、西野カナが今週1位になるとしても、次に問題になるのが枚数である。実際のところ、週間で1万枚に届くか不透明というレベルである。これまでアルバムだけではなく、シングルでも1万枚を割る1位というのはないはず。デイリー1000枚割れ、週間1万枚割れというダブルの不名誉が、今週同時に達成されてしまうのだろうか。デイリーで1000枚を割れるということは、週間では7日間の集計であるため、単純に考えれば週間は7000枚前後ということであり、1万枚は程遠いということになるがどうだろうか。

・また、ランキングではSMAPの解散騒動が再度影響を大きくしている。解散が正式に決定すると、シングル・アルバム同時に過去作品が再度浮上を開始。「世界に一つだけの花」については1万枚近くを売り上げ、再度デイリー1位を記録するまでに加速。アルバムでも「Smap Vest」を筆頭に複数の作品が駆け上がった。

ちなみに、最新の金曜のデイリーでは、「Smap Vest」が3位を記録。枚数も判明し、600枚台と決して高くないが、実は一日の売上が判明したのは発売以来初となるはずである。2001年、宇多田ヒカルと浜崎あゆみがアルバムを同時発売し歴代最強のランキングとなった前の週に発売され、初動ミリオンを達成したが、当時から一度もデイリーの枚数は公表されていないと思われる。発売から15年以上が経過し、解散騒動と猛烈な過疎が引き起こした事例である。

SMAPのような、90年代以降にミリオンなどの確固たる偉大な記録を保持し、現在に至るまで大きな存在感を示し続けているアーティストが解散となる事例はめったにないが、その影響はランキングにもかなり大きく及ぶ可能性が高い。現在でもシングル・アルバムで浮上しているが、節目となる今年の大晦日を含め、年末年始にもある程度の動きはありそうだ。Amazonの音楽部門の売上ランキングでも、「世界に一つだけの花」が1位、「Smap Vest」が2位という高さであり、今週だけではなく、しばらくはランキングでの動きに注目したいところである。

・宇多田ヒカルがニューアルバムを9月末に発売するが、タイトルが「Fantome(ファントーム)」と判明。肝心の売上であるが、今週のアルバムが完全に仮死状態となっている中、それを吹き飛ばすような久々のビッグヒットを期待したいところだが、実際は難しいと思われる。全12曲、ジェケットはレトロな雰囲気を感じさせるような独特のイメージとなっている。