・今週も話題の作品について。
・最近話題になっている作品の一つに、Suchmosの「STAY TUNE」がある。こちらはシングルでは発売済みで、下位で粘っている状態だが、本田技研工業のCMソングとしてオンエアされ、認知度が上がったものである。配信でも好調、シングルも好調という条件が揃った中、それを収録したアルバム「THE KIDS」が先日発売された。結果、初登場2位・初動7.5万枚と、ブレイク途上のアーティストとしては成功といっていいものになった。

2週目に入った今週も、周りのレベルが低いためデイリー1位をキープするなど好調を示している。2週目にして1位に浮上する可能性も言及されているが、果たしてどうなるか。今年に入って最初のブレイクアーティストはSuchmosになるのだろうか。

・今年好調な作品といえば、去年の作品であるが、星野源「恋」である。去年の作品にもかかわらず、今年の曲よりも勢いがあり、配信にはそれが如実に反映されている。今年に入り、配信のランキングではこれまでの1位独走からは一歩後退。宇多田ヒカルの「光(Ray Of Hope Mix)」や三浦大知「EXCITE」、UVERworld「一滴の影響」などに1位を阻まれることもあり、無敵状態ではなくなった。しかし、それらの作品に1位を譲ったとしても、それはすべて一時的な現象。その後しばらくすると、必ず「恋」が1位に返り咲いているのである。一度落ちても必ず上がって再度1位、という現象が今年に入って1ヶ月間は続いている。カラオケランキングはもちろん1位、シングルランキングでも粘りの推移、アルバムは過去作品が複数浮上して売れるという勢いであり、今年に入っても「恋」を中心とした星野源の一連の作品の好調ぶりは止まらない。次はニューアルバムが期待されるところだが、仮に発売されればまたかなり売れそうな雰囲気である。こちらも今後注目したい。

・次はアルバムランキングについて述べたい。特典ありきのシングルに比べ、アルバムは多少なりとも現実的な結果に近いデータを得られるCDランキングであるが、それ故ロングヒットも数多く見受けられる。それをいくつか確認したい。

まず昨年から話題になりひたすら粘っているのが、ONE OK ROCKの2010年発売の「Nicheシンドローム」である。これは昨年年始頃に「Wherever you are」がドコモのCMソングに起用されたことで浮上し、その余波のまま現在も売れ続けているものである。昨年は20~30位あたりをひたすらデイリーでも週間でも停滞していた印象であるが、ドコモタイアップで話題になる前から、実は200位台でひたすら粘って売れ続けていた背景があり、登場週数は劇的に伸びている。最新のランキングまでで、のべ262週である。ワンオクのアルバムは、「35xxxv」も同様にランクインを続けており、一度落ちてもその後延々ランクインする傾向があるようである。「Nicheシンドローム」は初登場4位・初動2.6万枚だが、現在は累積21.6万枚と初動から8倍ほどにまで伸びている。

他、目についたのは嵐のベスト盤「All the BEST! 1999-2009」である。これは先程のワンオクより前の2009年発売のため、実に8年近く経過しているのだが、今年に入って再度圏外から浮上している。この数年は年始に浮上する傾向があったため、紅白効果か年始の低レベルの効果くらいしか要因はなさそうである。ただ、2009年から2017年まで、毎年欠かさずランクインしたことで、ランクインした年数はすでに9年目。嵐に今から新規開拓の余地はあまり感じられないが、これほどベスト盤が毎年売れ続けているのはジャニーズらしからぬものがある。なお登場週数は325週。累積は196.3万枚。初登場1位・初動75.3万枚からここまで伸ばしたのも快挙だが、200万はなるのかが今後も引き続き期待される。それこそ昨年のSMAPの購買運動があれば難なく達成されるほどのレベルであるが、できれば購買運動や握手券などの介入しない、まっさらな数字をみてみたいものである。

この他、ここ数年で発売されミリオンなるか期待されている作品がある。

松任谷由実「松任谷由実40周年記念ベストアルバム 日本の恋と、ユーミンと」(累積90.9万枚)
三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「PLANET SEVEN」(累積91.3万枚)
DREAMS COME TRUE「DREAMS COME TRUE THE BEST! 私のドリカム」(累積93.3万枚)

このうち、三代目は残念ながらすでに圏外。ユーミンとドリカムは未だランクイン中であるが、結局残ったのは大ベテランのみということになる。ユーミンは、昨年約20年ぶりにオリジナルアルバムで1位を獲得したことなどで話題になった影響とみられる。それに対し、ドリカムについては明確な理由が思い浮かばない中、ひたすら売れているようである。その点ドリカムも強い。

ちなみに、この数年のアルバムでは、アナ雪サントラも猛烈に累計を伸ばしており、現在は累積99.6万枚。しかし、2015年年明けとともに勢いは一気になくなってしまい、ミリオン寸前で打ち止め状態。それほど一過性の話題だったということだが、その状態では今後復活し再度ランクインする望みも考えにくい。