地上の星/ヘッドライト・テールライト
再度懐古の話題になるが、今回は15年前に遡る。15年前の2003年、この年の1~3月も、ヒットが集中している時期である。一昔前のヒットが量産されていた時代の中でも、特に集中しているタイミングがあるのだが、2003年1~3月もそれにあてはまるのである。詳細は以下の通り。

・1月初め、年始早々にヒットを記録したのが、中島みゆき「地上の星/ヘッドライト・テールライト」である。この時代はまだ紅白効果が健在だった時期であるが、前年末に中島みゆきが紅白に出演した効果で、シングルにも効果が波及。それでなくても、このシングルは2000年7月から当時まで2年以上もランクインを続ける、異次元のロングヒットを披露していたのだが、それに紅白効果が加わって、売上が伸びていったのである。

これにより、発売以来の最高位を更新するだけでなく、ミリオンへの大きな後押しとなった。テレビからCDへと効果が移動する、この時代ならではの現象である。

・宇多田ヒカル「COLORS」が1月末に発売され、年始早々年間上位入りを確定させるヒットを記録。それも、2002年にリリースした「光」「SAKURAドロップス/Letters」を大きく上回る枚数であった。宇多田ヒカルは依然好調という印象だったと思われるが、「COLORS」以降、宇多田ヒカルは次のシングルまでに1年以上のブランクがあり、またブランク後は売上の伸び悩みが続いた。ということで、デビュー曲から「COLORS」までを一区切りとし、最後の大ヒットという印象の楽曲でもある。

・柴咲コウがRUI名義でリリースした「月のしずく」が、発売直後は振るわなかったものの、週を追うごとに順位と枚数を上げる上昇型のヒットを記録。年間ランキングでも上位に。勢いは相当のものだったが、ミリオンには届かなかった。

・I WiSH「明日への扉」が、「あいのり」タイアップにより、デビュー曲ながら破竹の勢いとなり、2週目に売上をアップさせるなど、快進撃となった。こちらも勢いはあったがミリオンはならず、それでも「月のしずく」をやや下回る枚数まで伸ばしている。

・SMAPがシングルカット「世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)」をリリースしたのが、2003年3月。上記の通り、強大な勢力を誇ったとしても、ミリオンが遠くなっていた時代ながら、SMAPだけはさらにレベルが数段上であった。ミリオンはわずか2週でクリアし、ダブルミリオンをも年内に達成する勢いであった。楽曲の力とSMAP自身の力が融合した結果だと思われるが、これによりSMAPのアーティストとしての地位も確立されたといえる。ちなみに、「世界に一つだけの花」はその年の紅白でも当然のごとく披露されるが、その効果もあってか2004年初頭にも再度ランキングを上昇。2004年の年間ランキングでも最上位に入るほどのロングセラーとなった。

また、リリースから14年後の2016年にはSMAPが解散するという事態が発生。それによるファンの購買運動が活発化し、その対象となったのは「世界に一つだけの花」である。2016年初頭から年末まで、年中通してランクインが続いた結果、300万枚を突破した。300万枚を突破したシングルは、SMAP含め歴代でも3作のみ。平成では最大のヒットシングルにもなった。

・ロシアの二人組グループt.A.T.uが、デビューアルバム「t.A.t.u」を発売したのが、「世界に一つだけの花」発売日と同日である。こちらは2週目以降勢いを上げるなどロングセラーに発展。Mステでの騒動も有名である。最終的にはミリオンとなり、大きな爪痕を残した。

一通りの有名どころは以上であるが、掘り下げるとまだ注目作はある。このようにまとめてみると、この時期は間違いなくヒット作の宝庫である。2003年は紅白効果から始まり、複数のアーティストが年間上位レベルのヒットを一年の早い段階で記録しているが、これは2003年だけではなくそれ以外でも見受けられるパターンである。その中でもSMAPはやはり別格。

今回は15年前であったが、今後も懐古の話題があれば更新する予定である。